患者様の要望に応じて
積極的に最先端の治療を導入
――野田先生が皮膚科医を目指されたきっかけを教えてください。
野田 小学生の頃、小児アトピーの症状がひどく、ジュクジュクした汁が服につくほどでした。そのため、着替えるのも苦痛でした。治療のために皮膚科によく通っていたことで、医療の重要性を身近に感じるようになりました。
また、生物学に対する興味も相まって、なぜこのような病気になるのか、その背景やメカニズムについて深く知りたいと思うようになりました。こうして、皮膚科医の道を選びました。
――美容医療を始めようと思ったきっかけを教えてください。
野田 アメリカへの留学中に、現地の大学病院やレーザー会社のセミナーで美容に関する研修を受けたことが、美容医療に対する興味を持ち始めたきっかけです。日本では医療と美容が完全に分かれているイメージがありますが、海外の皮膚科では美容は医療の一部として位置づけられています。私が医師になった頃に比べ、開業を考えた時期にはレーザー治療の技術が大きく発展していました。私自身がレーザーについて学んでいたこともあり、ピコレーザーやダイレーザーといった最先端のレーザーを導入したことが美容医療を始めたきっかけです。
開院当初は保険診療で相談に来られた患者様が、その後にシミやニキビ跡の赤みの治療を希望するケースが多かったです。当時はレーザー治療を提供しているクリニックも少なく、次第にその治療に特化した患者さんも増えてきました。
また、早い時期からアメリカで一般的だったイソトレチノインというニキビ治療の飲み薬の処方も行っていました。
海外の最先端治療や患者様の要望に応じて、積極的に美容医療を取り入れてきました。
―貴院のこだわりや特徴について教えてください。
野田 皮膚治療は一度の診療で完了するケースは少なく、通院が必要な治療も多いため、利便性に重点を置きました。
また、医師6人前後の体制で毎日診療しているため、さまざまな医師が在籍し、意見交換を行いながら新しい治療を導入したり、既存の治療を改善したりできる点が特徴です。例えば、美容クリニックでの経験豊富な先生から注入療法の効果的な使用方法を学ぶこともできます。日本の医療界も変化していますが、依然として医療と美容の分野は異なっており、専門医としての資格取得後に美容にも関心を持ち、当院で非常勤として働く先生や、開業前に学びに来る先生もいます。
開業医一人での診療には限界がありますが、複数の医師が集まる医局のような協力体制ができたことはよかったと思っています。
保険診療で来院されても、悪性でなく単なるシミで、レーザー治療が必要であれば、専門のクリニックを紹介する必要のある大学病院の医療に限界を感じていました。「保険適応外なので他のクリニックに行ってください。」だと患者様にとって手間になってしまいます。そのため、最初から当院でレーザー治療などを含む包括的な治療が可能な体制を整え、患者様が一通りの治療を受けられるように開業しました。
――美容医療の難しさについて、教えてください。
野田 患者様一人一人の希望や悩みは異なります。黒ずみや毛穴の開きなど気になる箇所は人それぞれです。例えば、赤みの方がより目立っていて、赤みとニキビ跡のクレーターが両方ある場合でも、赤みは化粧で隠せるがクレーターはで隠せないため、クレーターを治療してほしいという患者様もいます。患者様の気になる部分をしっかりと聞いた上で、それぞれの希望に応じた治療方針を決定するようにしています。
治療だけではなく、
スキンケアの全てのステップが重要
――ホームスキンケアの重要性について、先生はどのようにお考えですか?
野田 一般的に、皮膚科で推奨されている製品はありますが、特にニキビや酒さ、赤ら顔に良い製品は限られています。そのため、二年前にベーシックケアAZというニキビや赤ら顔に特化した独自のスキンケア製品を開発しました。これにより、実際に肌の調子が改善したという声も多く寄せられています。治療の一環として使用するほか、再発を防ぐためにも継続的な利用をお勧めしています。これらの製品は診察を受けずに購入可能で、オンラインでも入手可能です。当院以外にも全国約60の医療機関で積極的に利用されています。
また、アトピー性皮膚炎においても乾燥は大きな問題ですので、適切なケアが非常に重要です。洗顔、保湿、日焼け止めなど、スキンケアの全てのステップが重要になるため、それぞれのステップに適した製品を日焼け止め以外は年内に市場に出す予定です。
豊富な選択肢で
患者様が納得できる治療を提供
――先生が思う美しさについて教えてください。
野田 近年、美容医療は大きく進歩しました。以前は結果が不透明なものもありましたが、ここ10年から15年で大きく変わりました。最新の機器や革新的なスキンケア製品、治療法が登場し、選択肢が豊富になりました。
美容治療は適度な範囲で継続的に行うことが重要です。進行した後では治療や美容にも限界があるため、定期的なメンテナンスや予防を早めに行うことをお勧めします。日常のスキンケアも非常に重要で、保湿や日焼け止めの使用によって小じわやシミも予防できます。老化は避けられないものですが、外見が若々しいと気持ちも明るくなります。ただし、やり過ぎは肌荒れなどトラブルの原因になり得るので、適度な範囲での使用が重要です。
――これから美容医療に挑戦してみたいと思っている人たちにメッセージをお願いします。
野田 最近では、低リスクの施術も増えており、最初からメスを使った手術というイメージにとらわれず、検討してみてください。さまざまな選択肢があるので、必ずしもリスクが高いと思わずに、皮膚科診療の一環のように受けられるものもあります。気軽に相談してみるのも良いと思います。
――今後の展開について教えてください。
野田 診察室を増やし、患者様の待ち時間を減らし、よりスムーズに受診できるようにしたいと考えています。ただ、駅からのアクセスも重要な条件なので、理想の場所を見つけるのが課題です。
今後も新しい治療法を順次導入し、設備の増設も検討しています。
また、化粧品やホームケアも重要だと考えているので、オリジナル商品のラインナップを増やし、より品質の高い製品を広めていきたいと考えています。
新しい治療法を導入していることもあり、国内外の講演会に招待される機会も増えています。そうした場で他の専門家と意見交換を行い、より良い治療方法を追求していきたいと思っています。
池袋駅前のだ皮膚科
院長
野田 真史
(のだ しんじ)
経 歴
2007年 | 東京大学医学部医学科卒業 |
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2009年 | 京大学医学部附属病院初期研修修了 |
2009〜2014年 | 東京大学皮膚科に入局し、東京大学医学部附属病院、関東労災病院で皮膚科医として勤務 米国Northwestern大学、Thomas Jefferson大学で診療研修 |
2013年 | 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得 |
2014年 | 東京大学大学院医学系研究科卒業、医学博士 米国ロックフェラー大学 Instructor in Clinical Investigation兼Associate Attending Physician ニューヨーク州医師免許を取得し、診療にあたる湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、円形脱毛症の研究に従事し、Master in translational science(MSc)取得 |
2016年 | 東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教 |
2018年 | 池袋駅前のだ皮膚科開 |
資格
皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)
医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
ニューヨーク州医師免許
池袋駅前のだ皮膚科
〒170-0013
東京都豊島区東池袋1丁目2-2 東池ビル3階
TEL: 03-5950-4112
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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11:00~13:30 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ |
15:00~19:30 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ▲ | ▲ |
△….9:00~12:30
▲….14:00~17:30
休診日:祝日
※当日の手術、レーザー、自費施術希望の場合は午前か午後の早めの時間に受診していただければ案内がスムーズです。
※午前・午後ともに受付終了時間までにご来された患者様は最後まで診察します。